北海道教育委員会主催 北海道スーパーイングリッシュキャンプ"The Camp"レポート

導入事例2016.10.06
  • TOEFL Junior®
  • イベント
  • 高校
  • 教育関係者インタビュー
  • 行政
news685-01

2015年8月3日、3泊4日の北海道スーパーイングリッシュキャンプ"The Camp"が開催されました。31名の生徒さんたちが道内から応募して参加しました。このキャンプは夏と冬に行われ、同じ参加者が夏と冬の2回参加するというプログラムです。

今年で4年目になるこのキャンプでは、キャンプでの英語コミュニケーションの成果を測る指標として、TOEFL Junior®が使われています。

news685-02

夏のキャンプ時には3日目、冬のキャンプ時にもテストを受験し、一人ひとりの英語力の伸びを測ります。 8月のキャンプには、初顔合わせとなる高校生の皆さんが、緊張の面持ちで集まりました。初めはオリエンテーションから。キャンプに積極的に参加すること、また、このキャンプを通して自分が変われるように、チームで助け合うように…というお話が北海道教育委員会の担当の先生方からされました。

その後、道内から集まられたALTの先生や、英語の先生方、ボランティアとして参加している北海道教育大学の学生さんのご挨拶があります。わかりやすい英語で、ジョークを交えてお話をされているので、生徒さんたちからも笑顔がこぼれました。

休憩の後は、生徒さんが一人ひとり、英語で2分間の自己紹介をします。戸惑いながらも自分の考え、好きなことや夢を英語で語る生徒さんたちに会場からは大きな拍手が送られていました。

例年この英語キャンプでは、英語をツールとして使い、参加者同士や先生方と意見交換をすることを通して、コミュニケーション力を伸ばします。そのことから、TOEFL Junior®のスコアを大きく伸ばされる生徒さんも多くいます。

このキャンプの目的や、キャンプを通して参加する生徒さんにどのように変化してもらいたいと思われているか、北海道教育庁学校教育局高校教育課普通教育指導グループ 小西 晃主査にお伺いしました。

「北海道スーパーイングリッシュキャンプ」の目的、育てたい人物像を教えてください。

news685-03

近年、政治や経済のグローバル化が急速に進み、人や物などが国を超えて活発に動く時代を迎えています。北海道においても、こうしたグローバル化の進展を踏まえ、国内外で活躍しようとする意欲と創造力にあふれ、英語で自らの考えや意見を適切に伝えることができる能力を身に付けた、国際社会で信頼される人材が必要となっています。

こうしたことから、北海道教育委員会では、海外から来た人々との活動や宿泊生活を通じて「生きた英語」を学び、国際感覚を磨くため英語漬けで行う北海道スーパーイングリッシュキャンプを開催し、地球規模の視野と地域の視点を併せ持った、将来、北海道のグローバル化を支えるリーダー的役割を果たす人材の育成に取り組んでいます。

TOEFL Junior®をご活用いただいておりますがその背景や理由を教えてください。

北海道イングリッシュキャンプでは、「高校卒業後、海外の大学への進学を考えている者」や「医療や理系、経済・法律などの分野において、将来、研究や発表などで英語をコミュニケーションのツールとして活かすことのできる職業につきたいと考えている者」などを参加要件として示しています。TOEFL®の中高生版として開発された本テストは、主に「読む」「聞く」の2技能を世界基準で測定することができます。本テストの実施や、本キャンプで行うネイティブスピーカーを活用したスピーキング活動やライティング活動を通して、生徒に、自らの英語力を客観的に把握させてこれまでの学習方法について振り返りをさせるとともに、今後、どのように学習を行っていけばよいかの指針を与える機会となると考えております。

TOEFL Junior®を数年にわたりお使っていただいている中でお感じになる、このテストの特徴はどのようなところだとお感じになりますか?

留学等における、海外の中学、高校での授業や日常会話レベルで「どれだけ英語が使えるか」を測ることができるテストであると思います。また、コンセプトにある、「十分な統計データと専門的見地に基づく『妥当性』、「「能力が同じ」である場合は、どのテストを受験しても「結果が同じ」となる『信頼性』」、「人種・性別・地域などの違いでテストスコアに不公平が生じないよう設計されている『公平性』」は、他のテストにはない特徴であると考えています。

受験している生徒さんのご反応はいかがですか?

北海道スーパーイングリッシュキャンプは夏と冬に開催しており、同じ生徒が二回のキャンプに参加しています。夏のテストでは、初めて受験する生徒が大半であり、テストのボリュームやスピードに圧倒されている様子が多く見受けられます。生徒たちには、英語力をステップアップさせるためには自分の現段階の英語力を適切に把握し、必要な力の向上に向けて時間をかけて辛抱強く取り組むことが大切であることをキャンプの中で伝えています。夏の結果を受け取ってこれまでの学習方法を見つめ直す生徒もおり、冬のテストでは、夏以上のスコアを目指して時間の最後まで意欲的に取り組む様子が見受けられるようになります。