第5回GC&Tセミナー報告レポート
第5回GC&T主催セミナー(タイトル:次世代型英語教育へのチャレンジ)が、大阪(9月3日)、東京(9月24日)で開催され、英語指導に携わる教育関係者の方々が多く来場されました。セミナーの模様をレポートいたします。

■基調講演
敬愛大学国際学部国際学科向後秀明先生(前文部科学省初等中等教育局教育課程課・国際教育課 教科調査官)より、文部科学省時代にご覧になられている国内の英語教育の状況、そしてこれから目指すべき姿についてお話しいただきました。
「4技能(聞く・読む・書く・話す)」に加え、「話す」を「双方向とのやりとり」と「発表」に細分化させた「5領域」を総合的な英語力として習得するための育成が必要である。受験突破のための英語学習ではなく、コミュニケーション能力育成のための英語学習をしていただきたい」と強調されていました。
(岡山県:中学教員 大阪会場)
(埼玉県:高校教員 東京会場)
■TOEFL Junior®およびTOEFL®ご活用背景、授業内容

大阪会場では、清風南海中学高等学校 吉田成先生から、「高校で世界に通用する英語力」を育まれているご実践を、東京会場では、日出学園中学高等学校 石川茂先生から、「一人ひとりにあわせた英語教育の中で『世界のテスト』であるTOEFL Primary®やTOEFL Junior®を活用されている実践」をご発表いただきました。

(大阪府:高校教員 大阪会場)
(東京都:高校教員 東京会場)
■ミニワークショップ
秋田県の公立小学校でTOEFL Primary®の活用事例を紹介された国際教養大学の町田智久先生。実際に小学校の先生と実践されている内容をベースに「CEFR A1~B1レベル相当」の英語指導ワークショップを行っていただきました。現在はTOEFL Primary®を年3回受験し、生徒の英語力、モチベーションの効果を測っていらっしゃいます。
当初「英語で授業を進めていくのは重荷」と言われた担任の先生が、「大変ではない」と話されるようになった「姿勢の変化」に比例し、子どもたちが「英語の学習が楽しい」と答える割合は増え続けているそうです。

(埼玉県:中学教員 東京会場)
(兵庫県:中学教員 大阪会場)

株式会社Institution for a Global Societyの荒牧様からは「TOEFL®で発揮できる力をICT教育で」をテーマに、先生方の日頃の英語指導サポートを行いながら学習者の英語力を伸ばす学習システム『e-Spire』を活用しながら、ライティングの添削機能を実演いただきました。AI(人工知能)により修正提案や自動採点をすることで学習・指導の効率化が果たせるアイデアをご紹介いただきました。
(大阪府:教育関係団体 大阪会場)
(神奈川県:教育関係団体 東京会場)
■パネルディスカッション

最後は両会場とも、ご登壇された講師の先生方とともに、「めざすべき英語力とその育成を可能にする指導とは?」をテーマにディスカッションが行われました。
参加された会場の方々から教育現場の率直なお悩み、授業の工夫点についてアドバイスいただきたいなどの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われ有意義な時間となりました。