がんばれば望み通りの結果が得られるのが、英語学習の醍醐味

2020年11月16日作成

駒井亜紀子さんはTOEIC講師として都内の専門学校や大学で教鞭をとる他、企業研修講師としてもご活躍です。また、早川幸治(Jay)先生のポッドキャスト「Jayの英語スキルブースター」のアシスタントを務めるなど、多方面にその活躍を広げておられます。駒井亜紀子さんに、英語学習者を応援する思いや、小4のお子様と体験されたTOEFL Primary® 親子受験のご感想をお聞きしました。

––駒井さんと英語の関わりをお教えください

子どもの頃、まだ周囲が英語を習い始める前から、私は英語の塾に通わせてもらっていました。決して教育熱心という家庭ではなかったですし、自分から英語を習いたい、と言った記憶もないので今考えると不思議なのですが(笑)。とにかく、早い時期から英語に触れて楽しく学んでいたので、中学校へ入り英語が始まると、先取り学習をしていたおかげで内容がよくわかりますし、自信をもつことができました。「自分にとって英語は得意なもの」といった自信や自覚が、英語に対して良いイメージを持ち続けられる支えになり、努力を続けられたのかもしれません。学生時代も英語に力を入れて取り組んできましたが、外資系企業で勤務した経験が最も英語力の伸びを後押しするものだったように思います。仕事で必要となると目的意識は一段と高まりますね。最終的には英検1級合格、TOEIC® は満点(990点)を取り、今日に至っています。

駒井さんはTwitterで英語学習に関しての思いを随時発信されています

何事もできないところからのスタートは、できるようになると信じることから始まります。
それができなければ行動に移せないから。
上級者と同じ成功体験を積んだことのない初級者は、まずは「自分を信じること」が大事。

@akiko_komai 2020.9.22

––このメッセージは駒井さんが講師として日々お感じのところでしょうか?

できるようになる、と信じることは本当に大切です。そういったマインドなしには、努力を積み上げられないですよね。講師の役割は、学生に、「できる」ということを体感させることです。ポイントは、小さな成功体験を積み重ねること。それが自己肯定感を育み、挑戦心につながっていくのではないでしょうか。私は授業では、あえて小テストをよく行うんです。小テストなら頻繁にチャンスがあり、そこで満点を取る経験を通して学生は自信をもつようになり、課題に対して積極的になるという循環が生まれます。うまく軌道に乗ってくると、それぞれが本来の力を発揮できるようになり、結果へとつながっていくと思っています。講師として、いろいろな角度から評価する機会を設定し、学生が際立つきっかけを見つけることを大切にしています。

「あなたは半年前に食べたものでできている」と言いますが、今の自分は数年前に決断したこと、
それ以来続けてきたものでできているとも言えそうです。
そして、今の自分が決断して、継続したものが本来の自分を作ると考えると、
今、自分が決断すること、継続することの重要性が見えてきますね

@akiko_komai 2020.9.1

––継続の重要性については、どのような思いから実践へ導いていらっしゃいますか?

「今年はオンライン授業の機会が増えました」と駒井さん
英語の講義が週一回90分とすると、圧倒的にその他の時間が長いわけですから、継続というのはひじょうに大切です。授業でやったことをいかに「次回の授業まで継続し、維持するか」の影響は大きいですね。継続できるような素材をどのように提供し、学習方法を指示するのかは講師としての工夫のしどころだと思っています。
授業という形でなく自分で英語学習に取り組んでいる場合も、モチベーションにはどうしても波があり、いつも一定のやる気で続けられるわけではないでしょう。やはり鍵となるのは、目的意識の部分ですね。今よりもっと英語ができるようなるメリットについて納得していること、明確な目的やなりたいイメージをもっていることが継続には大事な要因となります。私が講師として学生に接するときにも、この「納得しながら学習してもらう」ところは強く意識しています。なぜこの課題をやる必要があるのか、とかやったらどんな良いことがあるのかを明確に伝えることで、継続へと促しています。

––お母様としてお子さんの英語学習にはどのような期待がありますか?

学生の場合も同じなのですが、わが子についても、英語を習得することで先々の選択肢が増えることは確かだと思います。将来何かやりたいことが見つかったときに、英語力がブレーキにならないようにしておいてあげたいという考えから、息子には小学校1年生の頃から英語学習を続けさせています。私が仕事柄、研修で伺う企業でも英語で苦労をされている方々の様子を目の当たりにすることから、英語力の有無で本来の力を発揮できないのはもったいないという思いがありますね。息子が社会で活躍する頃にはますます時代も変化していることだと思います。今から準備して英語に触れ続けておき、英語に対して良いイメージをもっておければ、英語がネックとなって困ることは避けられるのでは、と期待しています。息子自身とはこういったことを話し合ったことはまだありませんが、かれこれ4年間英語学習を続けているので、英語の勉強は継続していくものだ、という感覚は育っているように思います。

––先日親子受験で経験されたTOEFL Primary® の感想をお聞かせください

親子受験の様子
私自身、今回初めてこのTOEFL Primary® を受けましたが、内容が日常生活に沿った題材が扱われているところが印象的でした。海外に行ったときに、まさに子どもが出会いそうなシチュエーションが多く、リアルさの追求が特徴ですね。リスニング問題で聞こえてくる声も、大人の声だけでなく子どもの声もふんだんに使われている点が、とても斬新に思いました。考えてみると、子どもの日常では子ども同士の会話が多いですものね。よく考えて作られているテストだと思いました。
結果が合否という形ではなく、スコアで示されるのも、子どもにとっては「燃えるポイント」のように思います(笑)
息子に受験を誘ったときは、乗り気な様子はなかったのですが、受けてみるとまんざらでもなかったようでした。テストではわからない問題に苦労した一方で、できたものにはやはり自信を感じたのでしょう。テスト直後に親子でちょっとした答え合わせをして、息子が得意顔をしていたりして、親子で同じ英語テストを受けるというのは、新鮮で楽しい経験でした。今回思ったのは、TOEFL Primary® のようなテストを英語学習のモチベーションにするのは大いにアリだなあ、ということです。というのも息子は、この受験をきっかけに以前から続けている英語の学習量が増えたという変化がありました。以前から、英語の宿題を増やしたら?と勧めていましたが本人は同意をしていなかったんですが、今は自分から先の目標を決め「そのためには宿題を増やさないといけない」と納得をして、がんばってたくさんの宿題に取り組んでいます。まさに、息子に関しては本人が納得して継続するというプラスのスパイラルが働いている状態です。英語力の伸びを測定するのにこのTOEFL Primary® を再度受験する機会には、今回のスコアと比較しての変化を親としてコメントしてあげたいと思います。

––最後に英語学習者へのアドバイスをお願いします

英語は決して難しいものではなく、続けていけばわかるようになるものだと思います。わかるようになれば楽しいけれども、そう感じるまで至らずにやめてしまうのは本当にもったいない。言語に限らず、スポーツでも楽器でも、最初はお手本を真似ることからスタートしますが、その段階には才能とか頭の良さは関係ないですよね。必ずできるようになる、って信じられるか、信じて続けられるか、つまずいたときに乗り越える工夫ができるかどうか、このあたりがポイントだと思います。
講師として感じるのは、とても努力をしているのにどうして結果がでないんだろう、ということは英語学習に関しては「ない」ということ。がんばれば望み通りの結果が出るのが言語の学習です。日々の学習は同じことの繰り返しのように思えるものですが、そこにもちょっとした成長があります。その小さな成長に目を向け認めていく過程を通して、これからも英語に取り組む方たちを応援していきたいと思います。
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