TOEFL Primary®導入の背景(民間学童保育施設TELACO<テラコ>/愛知県)

2018年8月22日作成

世界基準テストであるTOEFL®は、小学校・中学校・高校のみならず英会話学校でも活用されている。また2020年の小学校における英語の教科化の動きが迫る中で、「学童保育施設(アフタースクール)」の場でも新たな英語学習の機会が広がりを見せている。今回は「学童保育施設」でのTOEFL®活用の広がりを象徴する事例を紹介する。

「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」

名古屋鉄道のグループ会社「名鉄スマイルプラス」(愛知県)は子育て世帯をサポートするため民間学童保育施設「めいてつのアフタースクール『TELACO(テラコ)』」を展開し、住みやすい沿線・地域づくりを推進している。小学生を対象とした「TELACO」は、「プログラミング教室(Technology)」「英語教室(Language)」「アフタースクール(Community)」の3つの要素を軸に「仲間とともに未来を見つける場」というコンセプトのもと運営している。子どもたちはアフタースクール(学童保育)に通いながら、プログラミングと英語が学べる。
TELACO英語教室では国際化への対応として、「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」ことを目的とした「English Discovery」と呼ばれる英語プログラムを展開している。小学1、2年生を対象とした「English Discovery I」と、小学3、4年生を対象とした「English Discovery Ⅱ」、小学5、6年生を対象とした「English Discovery Ⅲ」の3つのプログラムに共通する点は、英語のプログラムでありながら「数学」「社会科学」「自然科学」のカリキュラムを「英語で学ぶ」ことである。そのような特徴を持ったTELACO英語教室のもう1つのプログラムが「TOEFL Primary® Step1対策」講座である。

子どもたちの努力をスコアで示すことができる点を評価

取締役アフタースクール事業部長 山本浩之さんは「外国人講師が様々なアクティビティを通じて子どもの好奇心を引き出しており、講師を慕う子どもたちも多く、英語を勉強しているという感覚なく英語に触れている自然な環境ができてきた」とTELACO英語教室の特徴を語る。
TOEFL Primary®の活用の背景として、「『English Discovery』で身につけた英語力を目に見える形で確かめ、世界基準で現在の実力を把握し、子どもたちが効果的に英語力を伸ばしていけるよう、TOEFL Primary®を活用しています」と述べている。また「TOEFL®の魅力は、合否ではなくスコアでフィードバックされ、子どもたちの努力が分かりやすいことです」とTOEFL Primary®を評価している。「子どもたちは『英語が理解できるようになる』ことにモチベーションを感じています。特に海外の小学生の日常英会話をベースとしたTOEFL Primary®の特徴が子どもたちの関心を高めています」と「TOEFL Primary® Step1対策」講座に参加する子どもたちの反応の高さを話す。
今後の目標の一つとして、山本さんは「本プログラムを通じて、子どもたちが世界を感じていただけるきっかけにしたいです。子どもたち自身が自分たちの未来の可能性を広げていけるようにサポートし、海外で活躍したい!という気持ちを育てていきたいです」と語る。

世界が求める力は「言語運用能力」だけではなく「教養」である

TELACO英語教室の独自のプログラムは、外国語教育、翻訳通訳、海外展開コンサルティングの事業を行う株式会社ステライノベーションズが開発した。
Managing DirectorのMario Nonkovikjさんは「TELACO英語教室の特徴的な要素は、『学童保育』の一部であるという点です。子どもたちの多くが、TELACOアフタースクールを『生活の場』として1日のうちの多くの時間を過ごすという点を活かし、英語教室の『日常生活の中で自然とグローバル感覚を身につけられるような環境作り』に力を入れています」と語る。「名古屋には、グローバル企業に勤務され、海外駐在を経験される方も多くいらっしゃいます。私自身は英語教育や異文化・ビジネス研修等を通して長年グローバル人材教育に携わってきました。『English Discovery』のプログラムを設計するにあたり、世界各国のインターナショナルスクールについて調査しました。シンガポールでは、実際にインターナショナルスクールを訪問し、校長先生と直接お話する機会をいただきました。その中で感じたことは、グローバル人材を育成するためには、海外の人々とコミュニケーションをとることができるよう『言語』だけではなく、『文化や教養』を学ぶことができるプログラムを提供する必要があるということでした。そこで、世界の人々と様々な情報やアイデアを共有するための『教養』を『英語で学ぶ』ことができるようなカリキュラム『English Discovery』を設計しました」と語った。

海外の教育機関では世界基準のテストを求めている

「シンガポールのインターナショナルスクールでは、入学時にTOEFL Primary®などの国際的に認知されている英語テストのスコアを求められます。グローバル人材の育成には、TOEFL®は欠かせない英語テストであると感じています」とNonkovikjさんはTOEFL®の重要性を語る。
またTOEFL®の特徴として「TOEFL®には、英語の理解度だけではなく、海外の文化やその文化に関連した知識を問う問題が含まれており、『English Discovery』のカリキュラムと合致する点が多くあります」と述べている。
グローバル人材に求められることは「外国語運用能力」だけではなく、世界の人々と共有できる「教養」を持つことであり、TOEFL Primary®はその教養を身につけるべく「英語で学ぶ」きっかけを提供している。
「世界基準のテストであるTOEFL®をツールとして活用し、世界に通用するグローバル人材を育てていきたいです。これから英語を学んでいく過程で、TOEFL Junior®やTOEFL iBT®などのTOEFL®アセスメントファミリーのテスト結果が役に立つ機会は増えていくと思います。子どもたちには、それらのテストに対応できる基礎英語力と教養を、TOEFL Primary®からスタートし、着実に身につけていってもらいたいです」と今後の展開案も広がっている。
ステライノベーションズの「イノベーションズ」に込められた思いは、英語教育のパイオニア的な存在を目指すこと。最後にNonkovikjさんは、「世界基準の教育プログラムを提供する場はたくさんありますが、学童保育という場であるTELACO英語教室で実施することで、グローバル人材教育が日本の人々にとって身近なものとなっていくことを願っています」と語る。

※TELACO英語教室の「TOEFL Primary® Step1対策」など各講座は、アフタースクール会員以外の方も受講できます

TELACO英語教室についてはこちら
https://meitetsu-sp.co.jp/telaco/english/

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