TOEFL Primary® TOEFL Junior®導入の背景(香里ヌヴェール学院中学校高等学校)

2017年度より共学化となり、校名を香里ヌヴェール学院中学校高等学校(大阪府)と改名した同校は、TOEFL Junior®を国内でいち早く導入された学校の一つです。高校の一部クラスから始まったTOEFL Junior®活用も、今や各学年で幅広く受験されるようになり、特に今年度スタートしたSEC(スーパーイングリッシュコース)では中学からTOEFL Primary®を受験されています。今回、西村校長からは導入当時のご様子や導入意図を、SEC英語科の古賀先生からはアメリカで教育を受けられ、日本語と英語のバイリンガルというお立場で感じられたこのテストの価値を、それぞれお話しいただきました。

Q:香里ヌヴェール学院の特色を教えてください。

西村校長先生

A:(西村校長)それぞれの生徒たちが持っている力や個性を遠慮なく出せることが自慢の学校です。日本では、画一的な価値観が作られ、それに合わせていくことを求められることも多いと思います。しかし、本校では、それぞれが持っているものを引き出し合い、みんながそれを理解して融合させているように思います。違いを認める・尊重するという意識が高く、それはカトリックの精神に基づく教育によって醸成された校風なのかもしれません。進路指導も偏差値軸よりは、「この先どんな力を磨いていきたいか?」とか「自分はこういう役割を果たしていくべきではないか?」という点を軸にした指導です。仲間のために発揮すべき力は何か、自分の命に与えられたミッションが何かということと常に向き合い、みんなのより良い生活を実現するために女性市長になった卒業生や、子どもたちの幸せのために力を使うと決意してインドの教育に関わる仕事をしている卒業生もいます。

Q:貴校で目指されている英語教育、それに向けた取り組みを教えてください。

古賀先生

A:(古賀先生)中学生は教科ではなく、コミュニケーションスキルの一環として取り組んでいます。50分授業の中で私が話すのは20分程度、それ以外は教室では生徒たちをいくつかのグループに分けて、一つの題材について話をしたり、サマリーを作ったりといったグループワークで、リーディングの対策をしています。リスニングについては、私自身が読むことから始め、徐々に読むスピードを上げて、最終的にはCDのスピードに付いていけるよう耳を慣らす活動をしています。生徒が授業で使う題材についてディスカッションしたり発表したりといった時間を大事にしています。高校生のコミュニケーション英語の授業でも、リーディングの授業でありながらも、私から”Who?”“What?”“Then?”などを尋ねながら生徒と内容を深めていくやり取りをしています。映画を英語字幕や字幕なしで観ることを実践している生徒たちもいて、授業以外でも身近なところから英語に触れるような働きかけをしています。

Q:TOEFL Primary®・TOEFL Junior®を導入された背景を教えてください。

(西村校長)2011年にTOEFL Junior®のパイロットテストを実施する機会があった際、「世界を意識できるスコアテスト」という説明に感銘を受けました。スコアをもとに世界で自分がどれくらいの位置にいるかを意識することは、生徒が「英語を学ぶ世界の仲間を意識する」ことでもあるということに魅力を感じ、ぜひ生徒たちに受けてほしいと思ったのがきっかけでした。テストの題材に取り上げられていることは、中高生が生活の中で、見たり知ったりしていることなので、知らないから答えられないということがなく、純粋に英語の力を測れることも導入の決め手でした。また、単に覚えているか?という英語テストではなく、次を推察して答えるような、本当に使える英語の力を確認するテストだと感じたことを今でも覚えています。

Q:TOEFL Primary®・TOEFL Junior®の印象は?

A:(古賀先生)日本人がいきなりTOEFL iBT®を受験するのは難しいので、最初にアプローチするテストとしてTOEFL Primary®やTOEFL Junior®は大変良いテストだと思います。段階を踏んで受験していく生徒の方が、結果として取得するスコアが高くなるように感じます。また、TOEFL®は日本人のためだけに作られたテストではないので、読む量も比較的多かったり、質問の形式も答えを見つけ出すよりも内容の把握を問うようなものが多いと感じます。 また、TOEFL Primary®・TOEFL Junior®いずれの題材も、中高生が取り組みやすい内容です。アカデミックな内容が多いですが、それほど専門的な難しい話ではないので、生徒たちは「読めばわかる」という実感を持ってくれるようです。私自身、長年海外で教育を受けてきましたが、TOEFL Primary®やTOEFL Junior®は、そういった経験をしてきた者から見ても、普段使う英語がしっかり含まれていたり、単語を覚えただけでは英語は使えないということが反映されています。純粋に中高生の英語力を問うことができる最適なツールだと感じています。

Q:普段の授業のアウトプットとTOEFL®スコアとの関係についてどのようにお考えですか?

A:(古賀先生)定期テストで普段点数を取れる生徒が、意外とTOEFL®ではそれほど高くないことが時々見受けられます。英語力というものは蓄積されるものだと思うのですが、定期テストのために知識だけを入れている場合には、本当の英語力は蓄積されていないことが多いかもしれません。前のことを忘れて次のことを覚えようとする傾向が中学生にも高校生にも見られるので、自分が持っている能力がしっかり出るテストだと思いました。

Q:今後、貴校で目指されたい教育とは?

A:(西村校長)カトリックの基本理念とも通じるのですが、みんなの幸せを実現するために自分の力を出してほしいと願っています。みんなの中で自分がどんな力を発揮できるのか、発揮すべきなのかを探究し続けてもらいたいですね。英語教育については、色々な国の人と社会や政治、問題などを共有し討論できる英語力の養成を目指していきたいと思っています。

(古賀先生)生徒たちには自由な子になってもらいたいです。自由に個性を伸ばし、自分だけではなく他の人の個性も受け入れ、自分にない部分を他の人と協力して補えるような人に育ってもらいたいと思っています。英語については、高校3年生の段階で、日本だけでなく世界への興味が湧き、色々な国へ行きたいと思えるような英語力を習得させてあげたいと思っています。